全顎治療(フルマウス治療)の痛みを少なくする工夫

Reduce Pain

「全顎治療(フルマウス治療)は痛そうで怖い」
この不安のために、相談をためらっている方は少なくありません。
しかし結論から言うと、全顎治療の痛みは“設計と工夫”でコントロールできます
当院では、治療の結果(噛める・長持ちする・やり直しを減らす)だけでなく、治療中と治療後の“つらさ”を最小限にすることを重視しています。

全顎治療(フルマウス治療)=痛いというイメージがありませんか?

全顎治療は、治療範囲が広い分、治療期間が長くなります。
(目安として 通常約1年、歯列矯正を併用する場合は2年半以上
この「長い」というイメージが、痛みの心配につながりやすいのですが、当院では1回あたりの処置を適切に分散して進めることで、1回あたりの痛みをコントロールすることを心がけています。
しかし、全顎治療がスタートすると、

  • インプラント治療
  • 抜歯
  • 歯周病治療
  • 虫歯治療
  • 精密根管治療
  • 被せ物(セラミック)治療
  • ホワイトニング
  • 矯正治療

といった施術が積み重なるため、小さな痛みや違和感を感じることは避けられません。

その中でも、痛みが出る可能性が高いのは外科処置を伴うインプラント治療です。
よって、インプラント治療の痛みを適切にコントロールできれば、全顎治療中の痛みもコントロールできると言えます

当院が徹底する「痛みを抑える」3つの方法

01
「一気にやらない」負担を分散する治療設計

全顎治療の痛みを最小限にするために、最も大事なことは、治療の組み立て(順番・範囲・負担の分散)です。
当院では以下のコンセプトに基づき、口腔内全体の噛み合わせを“根本から”再構築していきます。

  • 10年以上トラブルが生じないと予測できる歯は温存する。
  • 5年〜10年後にトラブルが発生しそうな歯は患者様と相談して、温存するかインプラントかを決める。
  • 数年以内に壊れたり割れたりする可能性が高い歯は、抜歯してインプラントにする。
  • 歯がない箇所にはインプラントを埋め込み機能を回復する。
  • 歯並びが悪い箇所は歯列矯正で、噛み合わせを整える。

また当院では、1日がかりの大手術を行い、一気に治療を進めることはしません。
患者様の日常生活に支障が出にくい順番で、負担にならない範囲で、**1回あたり平均90分(診療項目により60〜120分)**の治療を積み重ねます。
この進め方自体が、そもそも「痛みが強く出にくい」設計です。

さらに当院では、「オールオン4」などで求められるような食事制限は基本的に行いません。
栄養が取れないと身体の回復が遅れ、痛みが出やすくなると考えているからです。
どの治療段階でも、しっかり食事を取っていただくことで、痛みからの回復が早くなります。

02
「痛み・恐怖・記憶」を減らす静脈内鎮静法(リラックス麻酔)

恐怖心が強い方、嘔吐反射が強い方、痛みに弱い方には、静脈内鎮静法という選択肢があります。
静脈内鎮静法には、

  • 点滴から静脈に麻酔薬を入れ、治療時の恐怖心や吐き気を抑制する。
  • 血圧・脈拍・血中酸素濃度などを生体モニターで測定し、全身状態を管理する。
  • 深く眠っているような状態が維持され、治療中の記憶はほとんど無くなる。(健忘効果)
  • 局所麻酔の痛みも感じない。(注射針が歯茎に刺さる時の痛みも無い。)
  • 静脈に・痛み止め・腫れどめ・化膿止めも注入するため、術後の痛みと腫れを最小限にできる。
  • 眠っている2時間半のうちに、インプラント手術以外の処置も並行して進めることができる。

以上のようなメリットがあります。

当院の静脈内鎮静法を担当するのは、院長の北海道大学在籍時の後輩でもある「中島慶次」先生。
総合病院歯科口腔外科で全身麻酔にも携わっている、とても経験豊富な先生です。

03
「腫れと痛みを最小限にする」術前〜術後の痛み対策

全顎治療においては、インプラント・歯周外科・親知らず抜歯などの外科処置を伴うことが多くなります。

当院では、術後の腫れと痛みを最小限にするために、必要に応じて次のような対策を行っています。

  1. 術前の化膿止め→外科処置の前に化膿止めを飲んで頂くことで、感染防止効果をアップします。
  2. 術前の痛み止め→外科処置前に痛み止めを飲んで頂くことで、術直後の痛みをコントロールします。
  3. 術中デカドロン→外科処置部位にステロイドを注入することで、炎症を軽減し、痛みと腫れをコントロールします。
  4. 術後プレドニン→ステロイドの錠剤を飲んで頂くことで、炎症を軽減し、痛みと腫れをコントロールします。
  5. 術後別系統の痛み止め→局所に作用するロキソニンに加え、脳に作用するカロナールも飲んで頂くことで、痛みを軽減します。

治療後のご不安を解消するアフターケア専用ダイヤル

当院では、インプラント治療の患者様のために、院長直通のアフターケア専用ダイヤルを設けています。
処置後のトラブルが起きないように最大限の配慮をしていますが、インプラント治療には外科的な手技が含まれるため、ごく稀に予期せぬトラブルが生じることがあります。
診療時間外でも対応いたしますので、もしもの場合は院長直通のスマートフォンへご連絡ください。

まとめ

全顎治療は大がかりになることは事実ですが、痛みは「設計」と「工夫」でコントロールできます

当院では、痛みへの不安が強い方のために、

  • 静脈内鎮静法(リラックス麻酔)という選択肢
  • 60〜120分のゆとりある診療時間と、患者様の負担を分散する治療設計
  • 外科処置を伴う場合は、術前〜術後の炎症・痛み対策(5つの工夫)
  • 治療後の不安を軽くするアフターケア専用ダイヤル

以上を組み合わせて、できる限り「つらくない治療」を目指しています。

「過去に歯科治療でつらい思いをしてトラウマが残った」
「全顎治療が必要だと思うけど、痛みや腫れが怖い」
「今まで、痛い時だけの治療でしのいできたが、噛み合わせがいよいよ崩壊してきた」
そのような方は、最初の来院時にご不安な点をすべてお聞かせ下さい。
痛みへの不安を減らしながら、20年、30年と長期的に安定する噛み合わせを構築するための治療計画を立案いたします。