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院長ブログ

院長 三浦 陽平

2024年 03月 20日

フラップレスインプラントの工程をご紹介します。

当院では、フラップレスインプラント(切らない縫わないインプラント)を行なっています。
充分な骨と歯茎のボリュームがあることが前提条件となりますが、切らない縫わないことで
より患者様にとって痛くない辛くないインプラント治療を心がけています。

フラップレスインプラントのメリットは以下のように多数あります。
①抜糸の必要がないので、来院回数が減る。
②歯茎を切らないので、出血量が少ない。
③歯茎を切らないので、痛みと腫れを最小限にできる。
④歯茎を切らないので、隣の歯が染みることがない。
⑤歯茎を切らないので、見た目の変化がない。(歯茎のラインが変わるリスクがない。)

フラップレスインプラントのデメリットは以下のようになります。
①担当医に十分な経験と技術が求められる。
②骨火傷が生じる可能性がある。
(充分な注水で防げます。)
③骨と歯茎の量が少ない症例は適応外。
(術前のCT撮影でフラップレスインプラントが可能かどうか診断します。)

稀に、絶対にフラップレスインプラントでと望まれる患者様がいますが、全ての症例で適応となるわけではないので、そこは注意が必要です。

どのような術式でも必ずメリットとデメリットが存在しますので、常に患者様にとって最善の手法を提供するのが、インプラント担当医のあるべき姿だと思っています。

フラップレスインプラントで奥歯を再建した治療例

初診時口腔内写真。
下の奥歯へのインプラント治療をご希望でした。
CT写真でのシミュレーション。
充分な骨量があることが分かります。
また、歯茎のボリュームにも問題がなかったため、フラップレスインプラントの適応症例と判断しました。
部分麻酔をしてから、直径2ミリの細いバーで骨を削っていきます。
細いピンを挿入して方向性を確認します。
ピンを入れた状態でのCT写真。
下顎神経との距離も計測します。
(下顎神経の損傷は絶対に避けなくてはいけません。万が一、下顎神経を損傷してしまうと、唇の感覚麻痺が生じてしまいます。)
安全性を確認してから、直径2.5ミリのバーで骨を削っていきます。
直径3ミリ、直径3.5ミリ、直径4ミリと徐々に太いバーで骨を削り込んでいくことで、骨火傷が生じません。
最終径である直径4.5ミリのバーを使用して、インプラントを埋め込む穴が完成しました。
直径4.5ミリの穴が形成されました。
今回の症例では、直径4.5ミリ長さ10ミリのインプラント体を使用します。
低速回転でインプラントを埋め込んでいきます。
インプラントが定位置に埋め込まれました。
理想的な位置にインプラントが埋め込まれたことをCT写真で確認します。
インプラント体に仮蓋をセットして、オペ終了となります。
この時点で出血も止まりました。
処置時間は僅か15分のみ。(麻酔麻酔の時間は除く。)
切らない縫わないことは、処置時間の短縮にも繋がります。
術後の痛みもなく、患者様からは痛み止めを1回も使う必要がなかったと、喜んで頂けました。
2ヶ月後、インプラントの型取りをします。
スキャンボディと呼ばれる、光学印象用(カメラによる型取り)のパーツをセットします。
当院のインプラント治療は、すべてデジタル化されています。
従来の粘度のようなものを押し込まれることがないので、嘔吐反射がある方でも辛い思いをすることがありません。
オペ日から2ヶ月半後、適合性に優れた上部構造(セラミック歯)がセットされました。
見た目、機能性ともに、本物と同じクオリティの奥歯が再建されました。
横から見ても、とても自然な仕上がりです。
(左下の奥歯がインプラントです。)
この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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