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睡眠無痛治療とは?
正式な名称は『静脈内鎮静法』と呼ばれています。
文字通り、静脈内に鎮静剤を点滴に投与し、患者様を眠らせることで、治療中の痛みと恐怖心をゼロにする方法です。
睡眠無痛治療中の状態は?
意識は薄れるものの、完全に眠っている訳ではなく、治療中の声かけには応じれるくらいの意識レベルを保っています。
睡眠無痛治療後の状態は?
治療中の記憶はほぼ無く、何をされたのか忘れてしまいます。
睡眠無痛治療のメリット
・治療中の痛みや恐怖心を感じないこと
・治療中の出来事はほぼ忘れてしまうこと
・寝ている間に、一気に治療を進めることができること
・生体モニターで麻酔専門医が患者様の容態を常にチェックしているため、不測の事態が起きないこと
睡眠無痛治療のデメリット
・健康保険が適応されず、1回あたり88,000円(税込)の費用が発生すること
・治療終了後に、車や自転車の使用を控えなくてはいけないこと
・当院の麻酔専門医とのスケジュール調整が必要なこと
・全身麻酔よりもリスクは少ないものの、治療後に気持ちが悪くなる可能性があること
睡眠無痛治療の対象となる方
・歯の治療がとにかく苦手な方
・忙しくて、寝ている間の3時間で一気に治療を進めたい方
・治療後の痛みと腫れを最小限にしたい方
・歯がボロボロで困っている方
・嘔吐反射がある方
睡眠無痛治療の担当医をご紹介します
睡眠無痛治療中の全身管理を担当してくれるのは、『中島慶次』先生。
北海道大学歯学部で私の1期後輩であり、同じ硬式テニス部に所属していました。
北大の学生時代、テニスの練習後にほぼ毎日飲んでいたのは、懐かしい思い出です。
北大生は、みんな大学の近くに住んでいるので、私と中島先生の家の距離は、わずか50メートルしか離れてなく、行動範囲も同じでした。
北大を卒業した後に、東大に進学し博士号を取得した、とても優秀な先生です。
信頼する中島先生に静脈内鎮静法をお願いすることで、私は歯の治療に集中できます。
『短期集中治療』をご希望の方にも、睡眠無痛治療をお勧めいたします。

睡眠無痛治療を併用したインプラント短期集中治療例
年齢・性別
50代・男性
来院動機
右下の奥歯にインプラントを入れたい。
海外に駐在しているので、日本に帰国する短い期間で、インプラント治療を終わらせて欲しい。
また、静脈内鎮静法で眠っている間に、他の治療も一気に治療を進めて欲しい。
初診時の口腔内写真

治療計画
普段はお仕事のため海外にお住まいの患者様でした。
3ヶ月に1回は日本に戻ってくると伺ったため、睡眠無痛治療を併用した短期集中治療を計画しました。
①初診精密検査・CT撮影・診断・お見積もり作成
②インプラント3本埋入 全顎歯周病治療 を静脈内鎮静法で眠っているうちに行う。
インプラントオペから3ヶ月後の日本滞在時に
③上部構造(セラミック歯)の型取り
④上部構造(セラミック歯)のセット
合計4回で全てのインプラント治療と歯周病治療が完了する計画を、患者様にご提案しました。
オペ中の口腔内写真とCT写真




全身麻酔と異なり、静脈内鎮静法はオペ中にCTを撮影できることが大きなメリットです。
中島先生の技術で意図的に、鎮静レベルを浅くすることで、CT撮影が可能となります。

なお、腫れと痛みを最小限にするために、「ショートインプラント」を使用しました。
ショートインプラントは文字通り短いので、顎骨を削る量を少なくできます。

想定通りの位置に3本のインプラントが埋め込まれています。

ここまでかかった時間は、約1時間。
残りの1時間で、全ての歯の歯周病治療も行いました。
治療後のレントゲン写真

治療後の口腔内写真

日本に滞在している短い期間で、トラブルなく治療が完了し、患者様にはとても喜んで頂けました。