目次
歯が生まれつき少ないことがあります。
生まれつき歯が欠損していることがあります。
このような状態は「先天性欠如歯」と呼ばれます。
先天性欠如歯の原因
・遺伝的要因
・妊娠中の栄養不足
・妊娠中の副作用
などが原因として考えられます。
ただ、正直なところ、はっきりとした原因は分かっていないのが現状です。
ある意味、顎が小さくなりつつある現代人にとって、歯が少なくなるという事象は、『人類の進化』という考え方もあります。
先天性欠如歯の発生率
日本小児歯科学会のレポートによると、10.1%の割合で、先天性欠如歯であると報告されています。
私の実感としては、親知らず歯の先天性欠如も含めると、それくらいの割合で合っていると感じます。
欠如しやすい歯
①下顎の第二小臼歯(前から5番目の歯)
②下顎の側切歯(前から2番目の歯)
③上顎の第二小臼歯(前から5番目の歯)
④上顎の側切歯(前から2番目の歯)
以上のような順番で欠如しやすい傾向があります。
先天性欠如歯の治療
①矯正治療
隣接する歯を移動させて、欠損部分を埋めるように歯並びを整えていきます。
②インプラント
欠損部分の顎骨に人工歯根を埋め込み、その上にセラミック歯を被せます。
③ブリッジ
欠損部分の両側の歯を土台として、その上に人工のセラミック歯を被せます。
④矯正治療とインプラントのコンビネーション
矯正治療で全体の歯並びを整えてから、欠損部分にインプラントを埋め込み、失った箇所を再建します。
以上のような治療方法により、先天性欠如歯の問題を改善することができます。
①②③であれば、治療計画はシンプルであり、そこまで難易度が高いわけではありません。
難しいのは④矯正とインプラントのコンビネーション治療です。
インプラント担当医と矯正担当医の両方が在籍しており、十分な実績があるクリニックで施術を受けることを推奨します。
当院では、インプラント学会認定医である私と矯正歯科学会認定医である芝田先生が、治療スタートからゴールまで、きめ細やかな連携を取ることで、他院さんで断られたような難症例にも対応いたします。
前歯が生まれつき少ない方への歯列矯正とインプラントのコンビネーション治療
年齢・性別
30代・男性
来院動機
生まれつき右上の前歯が少ない。
そのため、すきっ歯になっており、気になる。
矯正治療もインプラント治療も受けたい。
初診時の口腔内写真とレントゲン写真

長い間、前歯が少ない状態でいた為、奥歯の噛み合わせも狂ってきています。



やはり、前歯の隙間が目立ちます。


治療方針
院長である私がインプラント治療を、芝田先生が矯正歯科治療を、責任持って担当させて頂きます。
インプラントと歯列矯正のコンビネーション治療は、当院の最も得意とする診療メニューです。
複数の歯科医院に通院する必要がなく、高度な自由診療をワンストップサービスで受けれるような体制を当院では整えています。
こちらの患者様においては、私と芝田先生で治療計画を相談し、以下のような流れで処置を行うことになりました。
①芝田先生による矯正精密診断
②表側矯正
③右上欠損部に仮歯装着
④右上欠損部にインプラント治療
矯正歯科治療の中の動的期間(歯を動かす時期)に2年、保定期間(歯を安定させる時期)に9ヶ月、インプラント治療に3ヶ月
合計3年の治療期間の計画を立てました。
矯正治療終了時の口腔内写真

全体的な前歯の隙間は無くなりました。
右上の欠損部には仮歯を装着しています。

奥歯の隙間も無くなり、緊密に噛んでいます。



治療後の口腔内写真とレントゲン写真

右上の欠損部にも、美しいセラミック歯が入りました。


横から見ても、インプラントは自然な仕上がりです。



Dr.より
歯列矯正とインプラントのコンビネーション治療を行っている医院は、少ない現状があります。
当院では、遠方からもたくさんの患者様を受け入れています。
どうぞ、お気軽にご相談下さい。
この症例の治療費
歯列矯正の治療費
・装置料⇨770,000円(表側矯正)
・動的期間の調整料⇨132,000円(5,500円×24回)
・保定装置料⇨33,000円
・保定期間の調整料⇨6,600円(3,300円×2回)
インプラントの治療費
・495,000円
総額1,436,600円(税込)
主なリスク・副作用
インプラントが稀に欠けたり脱離することがあります。
当院のインプラント治療には10年保証が付いていますので、トラブル発生時には無料対応いたします。
(半年に1回の検診が、保証の条件となります。)
矯正治療のリスクとしては、きちんと歯磨きをしないと、虫歯や歯周病が進むことがあります。
当院では、そのようなことが生じないように矯正治療中のクリーニングを行なっています。