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院長ブログ

院長 三浦 陽平

2017年 07月 30日

痛みを与えない為に⑤

今日の話題は、歯科治療後の痛みや不快感について。

歯科医院での治療にはどうしても麻酔がつきものですから、治療後の痛みと不快感をコントロールするには、麻酔薬の選択が重要となります。

現在、当院で使用されている局所麻酔薬は以下の3つ。

①商品名→オーラ注
成分→エピネフリン含有キシロカイン
血管収縮剤→入っている。
防腐剤→入っていない。
長所→麻酔効果が強く、作用時間も長い。防腐剤によるアレルギーの心配がない。
短所→血圧上昇作用があるので、心臓に負担がかかる。麻酔をした部分に長く痺れが残ってしまう。

②商品名→シタネスト
成分→フェリプレシン含有プロピトカイン
血管収縮剤→入っている。
防腐剤→入っている。
長所→血圧上昇作用が少ない。①と比べると作用時間が短い。
短所→①と比べると麻酔効果が弱い。防腐剤によるアレルギーの可能性がある。

③商品名→スキャンドネスト
成分→メピバカイン
血管収縮剤→入っていない。
防腐剤→入っていない。
長所→作用時間がすごく短い。血管収縮剤が入っていないので、循環器系の疾患がある患者さんにも安心。防腐剤によるアレルギーの心配がない。
短所→血管収縮剤が入っていないので、麻酔効果が低い。

当院では、①オーラ注がメインの局所麻酔薬となります。①で、麻酔がなかなか切れなくて不快だった、または気分が悪くなった、などという方の場合は②シタネストを使用します。
アレルギーが心配な方の場合は①オーラ注か③スキャンドネストを使用しますが、血管収縮剤が入っていない③は残念ながら麻酔薬としての効果は弱くなります。
③は、簡単な虫歯治療限定、麻酔がいつも効きすぎてしまう女性限定という感じですね。

また、高血圧症・動脈硬化・心不全・甲状腺機能亢進・糖尿病の患者さんには、血管収縮剤が入っている局所麻酔薬の使用は控えるべきという話もありますが、外科処置の場合は生体モニターで全身管理を行いながら①を適量使用するのが、一番効果的でしょう。

 

過去の 痛みを与えない為に シリーズはこちら    

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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