院長ブログ

院長 三浦 陽平

2024年 06月 09日

当院で行なっている口腔外科の紹介

口腔外科はお口の中の外科的な処置を扱う診療科となります。
以下に当院で扱っている口腔外科領域の処置を説明します。

①外傷
転倒して口の中や唇を切ってしまった場合、縫合して止血致します。

②粘液嚢胞 摘出
唇の内面や舌に透き通った膨張が出来て、しばらくすると破れて小さくなることが特徴です。
小唾液腺の開口部が潰れてしまったことが原因になります。
何度も再発する場合には、粘液嚢胞を周囲の唾液腺ごと切除することをオススメしています。
切除と聞くと怖がられる方も多いですが、処置時間は20分ほどで簡単に終わります。

③口蓋隆起・下顎隆起 形成術
口蓋隆起・下顎隆起は外骨症とも呼ばれます。
噛み締めの力がかかる部位の顎骨が分厚くなっているだけですので、基本的に切除の必要はありません。
しかし、以下のような場合に該当し、患者様が希望する場合は、切除をいたします。
・入れ歯製作時の邪魔になっている。
・ご飯が食べにくい。
・喋りにくい。
・心理的に患者様の苦痛になっている。

④上唇小帯 切除
発音や食事の際に、上唇小帯が邪魔になっている場合は切除いたします。
小さいお子さんの上唇小帯を気にされる保護者の方もいますが、12歳くらいまでは様子見で大丈夫です。
上唇小帯切除のみでは正中離開が解決しないこともあるので、矯正歯科医との連携が必須となります。

⑤舌小帯 切除
舌小帯付着異常は、食事や発音の障害となる場合に、切除を検討します。
また、楽器の吹奏の際に障害が生じている場合も、切除を検討します。
舌小帯付着異常による構音障害は「サ」行「タ」行「ラ」行に生じやすいと言われています。
言語能力が未完成である6歳以下のお子さんにおいては、言語聴覚士の先生による診断が重要となります。
構音トレーニングだけで、発音が改善するケースも多いため、現在では安易な切除は推奨されておりません。

基本的には、どの疾患においても切って縫うだけとも言えますので、技術的に難しくはありません。
しかし以下のようなケースにおいては、総合病院の歯科口腔外科をご紹介します。
・局所麻酔だけだと動いてしまう小児の患者様
・粘液嚢胞 口蓋隆起 下顎隆起 が非常に大きい場合
・入院が必要な場合
・言語聴覚士による診断が必要な場合
・動脈や神経の損傷リスクがある場合

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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