全顎(フルマウス)治療症例
2026年 08月 13日

全顎(フルマウス)治療症例 入れ歯が痛くて噛めない方のための全顎治療

年齢・性別

60代・女性

来院動機

下の入れ歯がとにかく痛くて、食事ができない。

下の奥歯も痛くて困っているものの、これまで受診した歯科医院では上の前歯のセラミック治療が中心で、下の奥歯について十分な治療を受けられませんでした。

また、右下には埋伏歯(顎の骨の中に埋まっている歯)があるため、インプラント治療は難しいと診断されていました。

とにかく、痛みを気にせず、しっかり噛めるようになりたい。
というご希望で来院されました。

治療内容

事前の精密検査

初診時のレントゲン写真

長年の入れ歯の使用で、下顎の歯槽骨が大きく吸収し、非常に痩せた状態でした。

初診時の口腔内写真

上の前歯にセラミックブリッジが入った後の転院でした。
見た目はキレイなのですが、実は下の前歯をあまり噛んでいない状態でした。
左側からの口腔内写真。
左下の歯茎の骨が痩せています。
また、上のセラミックブリッジが前方に突出していることも分かります。
右側からの口腔内写真。
左側よりもさらに顎骨の吸収が進んでいます。
上のセラミックブリッジと下の前歯があまり噛んでおらず、下の入れ歯の沈み込みが顎骨の吸収を引き起こしたと推測されます。
上顎の口腔内写真。
下顎の口腔内写真。
入れ歯を使用している時はこのような感じです。
金属のバネが目立ちます。
食事のたびに入れ歯が沈み込み、歯ぐきを圧迫して痛みが生じる状態でした。

治療方針

赤線に囲まれた部分が埋伏歯、青線が顎骨の過度な吸収部となります。

下顎右側に埋まっている埋伏歯が、インプラントを埋入する際の障害となっていました。
インプラントは骨とは結合しますが、埋伏歯とは結合しないため、やはり抜歯が必要となります。
しかし、横たわっている埋伏歯を抜くには、前方に位置している健康な前歯も抜かなくてはいけなくなります。
熟慮した結果、埋伏歯を真ん中で切断し、前歯の直下にある歯冠部には手をつけず、インプラントを埋め込みたい位置にある歯根部のみを取り除くことを提案しました。
私が得意としている親知らずと下顎神経が近い場合に行なっている歯冠除去術をインプラントにも応用しました。

また、下顎左右ともに、歯槽骨の吸収が大きいため、以前であれば大規模な骨造成が必要とされるケースでした。
しかし、現在では、さまざまなインプラントメーカーからショートインプラントが提供されています。
大規模な骨造成を行うのではなく、短いインプラントである「ショートインプラント」を使用することで、できるだけ侵襲を抑えた治療計画を立てました。

このような短いインプラント(ショートインプラント)を使用することで、顎の骨が大きく吸収している患者さんでも、骨造成を行わずにインプラント治療を検討できる場合があります。入れ歯の使用により顎骨が痩せてしまった方でも、シンプルな施術が可能となります。

上の前歯のセラミックブリッジは他院さんでセットした直後のタイミングであったため、迷うところもあったのですが、当院での再治療をご提案しました。
もともとの歯根が前方に傾斜していたため、下の前歯と十分に噛み合っていなかったこと。
下の入れ歯を十分に使用できず、前歯ばかりで噛んでいたために、セラミックブリッジそのものがグラグラしていたこと。
以上2点を患者様にご説明して、インプラントでしっかり噛める前歯を再建することになりました。

治療後のレントゲン写真

顎骨の過度な吸収があった下の左右の奥歯にはショートインプラントを3本ずつ埋め込んでいます。
右上の部分にもショートインプラントを埋め込みました。
上の前歯には、長いサイズのインプラント2本を埋め込んでいます。
また、下顎右側の埋伏歯は歯冠のみ残しています。

治療後の口腔内写真

合計9本のインプラントと14本のセラミックによって、機能性と審美性に配慮した噛み合わせを再構成しました。
側方から見ても、緊密な噛み合わせが付与されました。
また前歯の噛み合わせも改善されました。
右側も同様にがっちり噛んでいることがわかります。
天然歯を完全模倣した美しいセラミック歯が入りました。
下顎も天然歯と同じ形態を模倣した美しいセラミック歯が入りました。

インプラント&フルマウス治療担当歯科技工士の紹介

当院の全顎治療(フルマウス治療)における、全てのインプラント上部構造とセラミック歯の作製を担当しているのは、歯科技工士の高畑寿也先生。
これまで手がけてきた全顎治療(フルマウス治療)の症例数は1,000以上と、抜群の技術と経験を有しています。
高畑先生は補綴技術は本当に素晴らしく、矯正担当の芝田先生と並んで、私が信頼するベストパートナーの一人です。
私と高畑先生がタッグを組むことで、患者様にしっかり噛めて長期的にも安定する噛み合わせを提供いたします。

症例の治療に必要な標準的な費用

奥歯インプラント6本→2,640,000円(税込)
《1本あたり440,000円(税込)》
前歯インプラント2本→990,000円(税込)
《1本あたり495,000円(税込)》
前歯インプラントダミー→330,000円(税込)
《1本あたり165,000円(税込)》
前歯プレミアムセラミック8本→1,320,000円(税込)
《1本あたり165,000円(税込)》
奥歯プレミアムセラミック6本→858,000円(税込) 
《1本あたり143,000円(税込)》
ファイバーコア5本→110,000円(税込)
《1本あたり22,000円(税込)》
咬合再構成(精密咬合診断・咬合デジタルデザイン・3段階のプロビジョナル・噛み合わせ治療)22本→924,000円(税込)
《天然歯・インプラントダミー1本あたり33,000円(税込)/インプラント1本あたり44,000円(税込)》

総額 7,172,000円(税込)

主なリスク・副作用

インプラント治療には「腫れ・痛み・違和感・出血・感染」などのリスクがあります。 
また、まれにインプラントと骨が結合しないことがあります。 
もし万が一、インプラントと骨が結合しない場合は、すぐに再埋入手術を無料で行わせていただきます。
当院のインプラント治療には10年保証が付いていますので、ご安心下さい。
セラミックがまれに欠けたり割れたりすることがあります。
当院のプレミアムセラミック治療には10年保証が付いていますので、トラブル発生時には無料対応いたします。
(半年に1回の検診が、保証の条件となります。)

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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