矯正歯科症例
2025年 07月 05日

矯正歯科症例 開咬(オープンバイト)を治したい。

年齢・性別

20代・女性

来院動機

前歯が全く噛んでいないので、咀嚼が大変で困っている
見た目も良くしたい。

初診時の口腔内写真

初診時口腔内写真。
前歯が全く噛んでいません。
このような状態を開咬(オーブンバイト)と言います。
奥歯しか噛んでいないため、奥歯を失いやすい噛み合わせです。
左側からの口腔内写真。
開咬(オープンバイト)の方は、50歳前後から奥歯を失っていく可能性が高いと言われています。
右側からの口腔内写真。
上顎の口腔内写真。
下顎の口腔内写真。

治療方針

奥歯は噛んでいるものの前歯に隙間が空いている状態を「開咬=オープンバイト」と言います。
子供時代の指しゃぶりや舌を出す癖、口呼吸が原因と考えられています。
「開咬=オープンバイト」は、前歯で食べ物を噛み切ることができないことに加えて、聞き取りにくい不明瞭な発音となってしまう傾向があります。
治療方法は、歯列矯正しかありません。
従来は、「開咬=オープンバイト」の方には『外科矯正』を提案していました。
『外科矯正』とは、通常の矯正治療に加えて、顎骨を切る手術を併用する手法です。
長期の入院と全身麻酔も必要となるため、患者様の時間的身体的負担は多大となります。
当院では、「開咬=オープンバイト」の方でも、可能な限り外科矯正を避けることを優先して、治療計画を立案しています。
こちらの患者様においては、前歯を外科矯正で移動するのではなく、マウスピース矯正で奥歯を圧下(上の奥歯は上方に、下の奥歯は下方に、押し込む)させることで、前歯を噛めるようにする計画を立てました。

マウスピース
このような薄くて硬いマウスピースを1日あたり20時間以上使用して頂きます。
従来のワイヤー矯正が最も苦手とする圧下を、マウスピース矯正では簡単に実現できます。
前歯を無理に移動させるのではく、奥歯をマウスピースで押し込み移動させることで、結果的に前歯が噛み合うようになる理屈です。

治療中の口腔内写真

治療中の口腔内写真。
歯の外側にはアタッチメントと呼ばれる、矯正装置が付いています。
アタッチメントとマウスピースが緊密に噛み込むことで、ちょうど良い力で歯を押していきます。
左側からの口腔内写真。
矯正治療スタートから1年半で、かなり前歯が閉じてきました。
右側からの口腔内写真。
上顎の口腔内写真。
アタッチメントが正確な位置に付与されることで、三次元的に歯を動かすことが可能となります。
下顎の口腔内写真。

治療後の口腔内写真

矯正治療終了後の口腔内写真。
約3年半の動的期間(歯を動かす時期)で、ここまで美しい歯並びになりました。
左側からの口腔内写真。
前歯も奥歯もガッチリ噛むようになりました。
右側からの口腔内写真。
こちらもしっかり噛めるようになりました。
上顎の口腔内写真。
舌の圧力で前歯が移動することを防ぐために、前歯の裏側をワイヤーで固定しています。
下顎の口腔内写真。
下顎の前歯にもワイヤーによる保定装置を装着しました。

矯正医より

・表側矯正
・裏側矯正
・マウスピース矯正
・小児矯正
全ての矯正治療の手法をマスターしている歯科医師は、全国的にもとても少ないと言われています。
私は矯正専門医として20年以上研鑽を積んで参りました。
当院では、精密な検査と正確な診断結果に基づき、最も早く歯が動く治療方法を患者様にご提案しています。
矯正診断の際には、お気軽に私にご相談下さい。

症例の治療に必要な標準的な費用(当投稿日現在)

 880,000円(税込) マウスピース矯正(インビザライン)

  • 調整費別途

主なリスク・副作用

きちんと歯磨きをしないと、虫歯や歯周病が進むことがあります。

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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