年齢・性別
20代・女性
来院動機
前歯が全く噛んでいないので、咀嚼が大変で困っている
見た目も良くしたい。
初診時の口腔内写真

前歯が全く噛んでいません。
このような状態を開咬(オーブンバイト)と言います。
奥歯しか噛んでいないため、奥歯を失いやすい噛み合わせです。

開咬(オープンバイト)の方は、50歳前後から奥歯を失っていく可能性が高いと言われています。



治療方針
奥歯は噛んでいるものの前歯に隙間が空いている状態を「開咬=オープンバイト」と言います。
子供時代の指しゃぶりや舌を出す癖、口呼吸が原因と考えられています。
「開咬=オープンバイト」は、前歯で食べ物を噛み切ることができないことに加えて、聞き取りにくい不明瞭な発音となってしまう傾向があります。
治療方法は、歯列矯正しかありません。
従来は、「開咬=オープンバイト」の方には『外科矯正』を提案していました。
『外科矯正』とは、通常の矯正治療に加えて、顎骨を切る手術を併用する手法です。
長期の入院と全身麻酔も必要となるため、患者様の時間的身体的負担は多大となります。
当院では、「開咬=オープンバイト」の方でも、可能な限り外科矯正を避けることを優先して、治療計画を立案しています。
こちらの患者様においては、前歯を外科矯正で移動するのではなく、マウスピース矯正で奥歯を圧下(上の奥歯は上方に、下の奥歯は下方に、押し込む)させることで、前歯を噛めるようにする計画を立てました。

従来のワイヤー矯正が最も苦手とする圧下を、マウスピース矯正では簡単に実現できます。
前歯を無理に移動させるのではく、奥歯をマウスピースで押し込み移動させることで、結果的に前歯が噛み合うようになる理屈です。
治療中の口腔内写真

歯の外側にはアタッチメントと呼ばれる、矯正装置が付いています。
アタッチメントとマウスピースが緊密に噛み込むことで、ちょうど良い力で歯を押していきます。

矯正治療スタートから1年半で、かなり前歯が閉じてきました。


アタッチメントが正確な位置に付与されることで、三次元的に歯を動かすことが可能となります。

治療後の口腔内写真

約3年半の動的期間(歯を動かす時期)で、ここまで美しい歯並びになりました。

前歯も奥歯もガッチリ噛むようになりました。

こちらもしっかり噛めるようになりました。

舌の圧力で前歯が移動することを防ぐために、前歯の裏側をワイヤーで固定しています。

下顎の前歯にもワイヤーによる保定装置を装着しました。
矯正医より
・表側矯正
・裏側矯正
・マウスピース矯正
・小児矯正
全ての矯正治療の手法をマスターしている歯科医師は、全国的にもとても少ないと言われています。
私は矯正専門医として20年以上研鑽を積んで参りました。
当院では、精密な検査と正確な診断結果に基づき、最も早く歯が動く治療方法を患者様にご提案しています。
矯正診断の際には、お気軽に私にご相談下さい。
症例の治療に必要な標準的な費用(当投稿日現在)
880,000円(税込) マウスピース矯正(インビザライン)
- 調整費別途
主なリスク・副作用
きちんと歯磨きをしないと、虫歯や歯周病が進むことがあります。