上顎の奥歯へのインプラント治療において、骨の量が少ないため上顎洞に骨を造る処置が併用されることがあります。
他院さんで奥歯を抜いた後に、「大学病院で、上顎洞に大規模な骨造成(サイナスリフト)を受けてきて下さい。」と提案されたことがきっかけで、当院を受診される患者様がたくさんいらっしゃいます。
もちろん大学病院で手術を受けることは何の問題もありませんが、そのために横浜や東京まで通うのは大変でしょう。
また、総合病院や大学病院におけるインプラントの症例数が多いとは限りません。
僕の母校である北海道大学病院の年間のインプラント埋入本数は約150本。
昨年の当院のインプラント埋入本数は約300本ですから、僕は母校の倍の症例経験を積んでいることになります。
手を使う仕事である以上、症例数と治療の質が比例する側面は確実にあるというのが僕の考えです。
1年ほど前から、当院では上顎洞に骨を造る際には、Densah® Burという特殊なドリルを逆回転で使用して、既存骨を上顎洞に押し上げています。
痛くなく腫れることもなく、超短時間で、骨を造ることとインプラント埋入が完了する画期的な手法と言えます。
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ドリルの逆回転で上顎洞に骨を造ったインプラントの治療例
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既存骨は3ミリほどしかありません。
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Densah® Burを逆回転で使用して、既存骨を上顎洞に押し上げていく計画を立てました。
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なお、今回は既存骨の厚みが少ないので、人工骨も併用しています。
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オペに要した時間は15分のみですから、痛みと腫れもありません。
オペ後のトラブルを心配される方もいますが、全てのインプラント患者様には僕の携帯電話番号をお伝えしているので、夜間でも対応いたします。
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インプラント先端部がドーム状にキレイに盛り上がっていることが分かります。
サイナスリフトによる大規模な骨造成では、治療期間が1年くらいかかってしまうこともあります。
このテクニックを用いると、3ヶ月で最終的なセラミック歯を入れることができます。
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真ん中の穴にはスクリューが隠れており、このスクリューでインプラント本体とセラミック歯を連結します。
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スクリューによる接合機構を用いることで、インプラントは長期間において安定します。
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もし、今後トラブルが発生した場合は、樹脂を取り除きスクリューを緩めれば、インプラント本体からセラミック歯を容易に取り外すことができます。
トラブルのほとんどは、セラミック歯の破折か欠けです。
取り外したセラミック歯を歯科技工士の先生に送るだけで、修理ができます。
トラブルが絶対に起きないのが理想ですが、もしトラブルが発生したとしても、患者様にご負担をおかけすることなく対応することを心がけています。